愛知・碧南市長選で女性市長誕生へ 旧統一教会と関係争点の現職破る

前川浩之 奈良美里
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 愛知県碧南市長選は21日投開票された。元市議の無所属新顔小池友妃子氏(54)が、いずれも無所属の5選を目指した現職祢宜田(ねぎた)政信氏(72)と元市議の新顔鈴木良和氏(67)を破り、初当選した。同市初の女性市長となり、県内では、昨年に女性市長が誕生した長久手市に次いで2市目。当日有権者数は5万4914人、投票率は57・07%(前回2008年は68.40%)だった。

 午後10時半すぎ、小池氏の選挙事務所では当選確実の一報が流れると歓声があがった。小池氏は笑顔で、「皆さんのおかげ。一人ひとりとのつながりの中で、これからも対話をしながら、まちをつくっていきたい」と述べた。

 選挙戦では、保育園や幼稚園、小中学校の給食費完全無償化や高校授業料無償化の所得制限撤廃などを掲げ、「あなたの生活を守る」と訴えた。後援会は働く女性らが中心で、選挙戦を支えた。

 政府が解散命令請求した世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係が問われた祢宜田氏への批判票を集めた。祢宜田氏は旧統一教会の友好団体「天宙平和連合(UPF)」が中心の2021年のイベントの実行委員長などを歴任。「個人の政治活動の一環で、公務とは一切関係ない」「政教分離の観点からコメントを控える」とした祢宜田氏を、小池氏は「誠実ではない」と批判していた。

 一方、祢宜田氏は選挙戦で、4期16年の実績を強調し、「ベテランの私がしっかりやる」と訴えたが、旧統一教会批判をはね返せなかった。鈴木氏も、祢宜田氏批判もしたが、支持を広げられなかった。前川浩之、奈良美里)

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