「球児たちの卒アル」貫き50号 北海道の高校野球雑誌が13年かけ

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畑中謙一郎
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 北海道の高校野球に特化した雑誌「北の球児たち」がこのたび節目の50号を刊行した。高校野球ライターの長壁(おさかべ)明さん(55)が取材、撮影、執筆、編集を1人で担ってきた。「続けてこられたのは球児や指導者、保護者の皆さんのおかげ」と創刊から13年の道のりを振り返る。

 長壁さんは札幌市出身。「自分の原点」と語るのは、進学した札幌清田高野球部での体験だ。当時の3年生は投打ともに強力で、1984年の南北海道大会では優勝候補と目されていた。「公立校ながら、甲子園がいっぺんに近づいたと感じていました」

 しかし、準決勝で敗退。当時1年生だった長壁さんはスタンドで見守った。「近寄りがたかった先輩たちから涙目で『今までありがとう』と感謝され、胸がいっぱいになった。悔しくも懐かしい思い出です」

 大学卒業後、札幌の広告会社に就職。職場でも高校野球好きで知られた。知人の紹介で北海高校野球部の100年史の編集に携わったことをきっかけに、40歳でフリーライターに転身。長年温めてきた雑誌作りに乗り出した。

 創刊は2011年6月。有力…

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