中学部活動の完全地域移行へ 兵庫・川西、意識調査でわかった現実

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三浦宏
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 「部活の顧問」と聞いて、先生を思い浮かべる人は近い将来、いなくなるかもしれない――。

 部活動の地域移行を進める国の方針を受け、兵庫県川西市教育委員会は昨年、小中学生と教職員の部活動に対する意識を初めて調べた。その結果を踏まえ、全市立中学校の部活動すべてを、今後2年間で民間が運営する「地域クラブ」へ完全移行させる。

 3学期の終業式も近づいた3月の放課後、市立明峰中のグラウンドで、軟式野球部員6人が練習を始めた。引退した3年生2人を合わせても部員8人。大会は緑台中との合同チームで出た。

 チーム練習は、月に1度の合同練習のみ。平日はキャッチボールやノックなどの個人練習しかできない。主将の坂梨理紗さん(当時2年)は「合同チームの監督や主将は緑台中なので、チームをまとめるのが難しい」。黒山郁子校長は「サッカー部も1チームぎりぎり。単独での部活動は限界です」と話す。

 部員不足の主な要因は少子化だ。市立中学7校の生徒数は10年前の2014年度は約4400人だったが、23年度は約3800人。27年度は約3400人まで減ると想定。現在、部活動は約90あり、8割の生徒が入っているが、市教委はこのままでは廃部が増えていくとみている。

 小学4年~中学2年生に、部活動の目的を3択で聞いたところ、4割以上が「みんなで楽しむレクリエーション」と回答した。

 次いで「技術を教えてもらう…

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