「直接攻撃せず」崩れた中東の暗黙のルール 報復の連鎖止まるのか

有料記事イスラエル・パレスチナ問題

エルサレム=高久潤 ワシントン=下司佳代子 テヘラン=佐藤達弥
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 イランで19日早朝、イスラエルによるとみられる攻撃があった。長年にわたり敵対してきた両国間の緊張の高まりは、中東だけでなく日本を含む世界の安定にも影響する。どの国もエスカレーションを望んでいないが、報復の連鎖による悪循環に陥る恐れもある。

発端はイスラエルによるイラン大使館への攻撃

 イスラエルが19日、イランへの攻撃に踏み切ったとみられる。米メディアによると、イラン中部の都市イスファハン近郊の軍事基地などを攻撃したとされる。紛争の拡大を懸念する国際社会が自制を求める中で、イスラエルが攻撃を選んだ背景に何があるのか。米国の思惑とは。

 「私たちは自分たちで決断を下す。イスラエルは自国の防衛のために必要なことは何でもする」

 イスラエルのネタニヤフ首相…

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    パトリック・ハーラン
    (お笑い芸人・タレント)
    2024年4月20日15時44分 投稿
    【視点】

    一触即発! 中近東の状態は常にそう描写されるが、そうでもないかと思う。 ・イランの手下とされるヒズボラやフーシがイスラエルを攻撃 ・イスラエルがシリアのイラン大使館を攻撃 ・イランが300発ものドローンやミサイルでイスラエルを攻撃 ・イス

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    鈴木一人
    (東京大学大学院教授・地経学研究所長)
    2024年4月21日3時5分 投稿
    【解説】

    この手の「暗黙のルール」は誰がルールと決めたのか、よくわからない。イラン、イスラエルとも直接攻撃しあうだけの能力が不十分で、ミサイル、ドローン、航空機による攻撃はあり得ても、それ以上の作戦を展開することが出来ない。究極的には核兵器による攻撃

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