中国の銀行がロシアと取引停止 米国の圧力、電子部品など輸入激減か

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 中国の銀行が3月以降、相次いでロシアとの貿易決済を停止している。ウクライナ侵攻を継続するロシアへの包囲網を強めたい米国の圧力が背景にあり、中ロの貿易にも影響が出ているという。他の友好国でもロシアとの取引を停止する銀行が相次いでおり、回復傾向にあるロシア経済への打撃となる可能性もある。

 「(今の中ロの銀行取引には)問題がある。二国間の貿易・経済関係を損なわない選択肢を探すため、(中国と)緊密に対話している」

 ロシアのペスコフ大統領報道官は17日、米国の対中国制裁の脅威について報道陣に問われ、両国関係の懸案になっていることを認めた。

「中国からの出荷量が3分の1に」

 問題となっているのは貿易決…

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    倉田徹
    (立教大学法学部教授)
    2024年4月21日20時50分 投稿
    【解説】

    間もなく訪中する米国のブリンケン国務長官は、中国企業がロシアを支援していることに対する懸念をすでに中国に伝えています。中国政府が米中関係を考慮して、銀行に対し、ロシアとの取引の停止措置を指示しているということでしょう。  これは事実上、米国

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    鈴木一人
    (東京大学大学院教授・地経学研究所長)
    2024年4月22日0時45分 投稿
    【解説】

    ついにアメリカが対ロ制裁に本腰を入れてきた、という印象。これまで中国とロシアの取引が可能だったのは、中国の銀行に対してアメリカが二次制裁を科してこなかったから。二次制裁とは、もし中国の銀行がロシアと取引した場合、その銀行はアメリカ市場での営

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