「パパ」と慕われた被害者 多額の現金持ち巡回も 栃木の2遺体事件

有料記事

平川仁 寺島笑花 三宅梨紗子
[PR]

 東京都台東区上野で複数の飲食店を経営していたとみられる宝島龍太郎さん(55)と、身元不明の成人女性の遺体が、栃木県の山中で見つかった事件で、宝島さんが経営していたという飲食店の従業員の1人が朝日新聞の取材に応じた。周囲に「パパ」と呼ばれて慕われていたという、宝島さんの突然の死を悼んだ。

 実業家として活躍し、人当たりもいい宝島さんに従業員は「いつかはパパのように店を開きたい」とあこがれていたと話す。

 宝島さんは東京・上野駅付近の繁華街で、複数の焼き肉店や居酒屋を経営していた。

 仕事熱心だったといい、高級そうなスーツに革靴という服装が定番なのに、自ら自転車で経営する各店を巡回していたという。

 「売り上げどう?」「問題ない?」。そう聞いてまわり、業績が良ければ「いいね。よくがんばっている」と笑顔で褒めてくれた。

 良くない時には冗談めかして、「系列店舗に負けているぞ」と言い、「もっと客の呼び込みをして、サービスして」と具体的な指示があった。

 それぞれの店舗の近くには、宝島さんが離れた場所からでもスマートフォンで見られるという防犯カメラが設置されていた。客が少なければ時間を問わず、呼び込みをするように指示する電話もかけていた。

仕事熱心だった「パパ」。一方で「無防備」な点が気がかりだった

 ささいなことでも、宝島さん…

この記事は有料記事です。残り667文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら