甲子園3連覇に迫った監督は安住しない 母校の復活を託す恩師の教え

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安藤仙一朗
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 歴戦の将にとっても、特別な1勝だったのだろう。

 4月8日の東都大学野球春季リーグ開幕戦の第3試合。日が暮れかかった神宮球場。今季から母校の駒大で指揮をとる香田誉士史(53)は勝利の瞬間、大きく手をたたいた。

 「名門を率いての初戦。ホッとした」

 公式戦用のユニホームは、この日まで袖を通さなかった。着用したのは学生時代以来だったという。

 「身が引き締まる思い」

 一言ずつ、かみしめるように話した。

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 駒大苫小牧を率いての快進撃は、高校野球史に燦然(さんぜん)と刻まれている。

 2004年から夏の全国選手権で優勝、優勝、準優勝。優勝旗が渡ったことのなかった北海道で、戦後初の3連覇に最も近づいた。

 30代にして名将と呼ばれた。

 「苫小牧にずっといたら、甘えていたかもしれない」

 08年に野球推薦枠のない鶴…

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    稲崎航一
    (朝日新聞大阪スポーツ部長)
    2024年4月26日16時45分 投稿
    【視点】

    甲子園で優勝したチームの選手がマウンドに集まり、人さし指を天に掲げる「ナンバーワンポーズ」。今や少年野球も大学野球も、プロ野球選手でさえやっていますが、これは2004年、駒大苫小牧が北海道勢として初めて全国制覇した時に披露したのがきっかけで

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