岸田首相「変わらない」「今後検討」 日米合意にあいまい答弁連発

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松山紫乃
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 岸田文雄首相は18日、国賓待遇での訪米を衆院本会議に報告し、論戦に臨んだ。米国では「グローバルなパートナーシップ」と銘打ち、日米同盟の連携強化をアピールしたが、この日は「これまでと変わらない」「今後、検討される」との答弁を連発。今回の日米首脳間の合意で日本の安全保障政策がどのように変わるのか、具体的な説明を避ける姿勢が際立った。

 自民党議員から始まった質疑で、首相は「バイデン米大統領とは約9時間も共に過ごした」「首脳会談や米議会での演説を通じ、私のメッセージを日米両国、そして世界に伝えることができた」と胸を張った。

 だが、野党議員の質問に移ると、さまざまな課題が指摘されていく。

質疑に立った野党議員が「首相が国会で拍手されない理由は…」と切り出して首相の姿勢をただすと、議場でひときわ大きな拍手が起きました。記事の後半で紹介しています。

 首相は米議会演説で、安全保障面での日本の米国への貢献を強調しながら「日本は米国と共にある」と訴えていた。これに対し、立憲民主党の源馬謙太郎氏は「軍事的手段も辞さない覚悟で責任を担うのか」とただした。

 首相は「外交、安全保障、経…

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    菅野志桜里
    (弁護士・国際人道プラットフォーム代表)
    2024年4月19日18時40分 投稿
    【視点】

    この本会議では香港国安法も話題にあがりました。黎智英氏の同法違反を問う裁判で、当時国会議員だった私自身が「共謀者」と名指しされている件です。玉木雄一郎議員から「正当な政治活動が他国から犯罪化されるのは、国家の主権と国民の自由の侵害であり抗議

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    藤田直央
    (朝日新聞編集委員=政治、外交、憲法)
    2024年4月19日7時34分 投稿
    【視点】

    具体論・各論を突きつけられて一般論・総論を繰り返す。得意分野と語る外交もその程度です。国民の代表である国会への説明責任もさることながら、そもそもあの日米首脳会談で約束したことの責任を、一体誰が取るのでしょう。  この記事にも現れているのは、

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