気候変動で2050年には世界の所得19%減 日本にも悪影響の試算

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市野塊
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 気候変動の影響によって2050年までに世界の人々の所得は現在よりも平均19%減少するという試算を、ドイツのポツダム気候影響研究所のチームが発表した。金額にして年間38兆ドル(約5900兆円)の損害を意味する。農作物の不作や労働生産性の低下、インフラへの悪影響が理由という。

 チームは、過去40年分の世界の約1600カ所の気候や所得などのデータを使ったモデルを作成。気候変動が進めば、気温上昇だけでなく豪雨や台風の激甚化などもまねく。各地域の気温や降水量の変化が経済成長率にどの程度影響するかを予測した。

 その結果、産業革命前からの気温上昇を2度に抑えるシナリオでも、50年には20年比で19%減少。赤道に近い東南アジアやアフリカ、南米などでは悪影響が大きく、所得が30%近く減る地域もあった。日本でも所得は12%減ると推計した。

 一方、気温上昇を2度に抑え…

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