「今までのビジネスのやり方では…」 日産が野球部を復活させたワケ

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安藤仙一朗
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 日本のスポーツは長く企業が支えてきた。大企業を中心に、従業員の選手によるスポーツチーム「実業団」を保有し、その応援を通じて社員の一体感を醸成、士気向上を図った。不況で一時はスポーツと距離を置いた企業が、戻ってくる動きもある。令和のいま、企業はスポーツの何に価値を見いだしているのか。

日産自動車硬式野球部、復活の背景

 日産自動車は、リーマン・ショックを受けて2009年末から休部していた硬式野球部の活動を再開する。子会社の日産自動車九州(福岡県)は24年、本社(神奈川県)では、25年からの再出発だ。

 九州のチームは、2010年1月の休部後、クラブチームとして活動を続けていた。しかし、本社チームの場合は違う。

 2009年12月に公的な活動を終えた後は、横浜市にあった当時の専用グラウンドも売却され、残っていない。今回の活動再開にあたり、神奈川県横須賀市の追浜工場の敷地内に新たなグラウンドを整備し、まさに一からのスタートを切る。

 日産が、1度は手放した硬式野球部を復活させた目的は、大きくわけて二つある。

 一つ目は、社員のエンゲージ…

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