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ポール・クルーグマン

　トランプ前米大統領の陣営が資金繰りに行き詰まっていると報じられている。少額の寄付は（前回大統領選の）2020年のペースを大きく下回っている。大規模な集会も巨額の現金収入をもたらしてはいない。一部の大口献金者は献金をためらっている。その資金が選挙運動ではなく、彼の訴訟費用の支払いに使われることを心配しているのが一因だ（もっともな理由だ）。そこで、彼は右派の億万長者たちを口説いている。

　彼がどの程度成功するかはわからないが、少なくとも一部の億万長者たちが、前回の選挙を覆そうとし、司法省を使って政敵を追及したり、何百万人もの不法移民を一網打尽にして収容所に入れたりするなどの権威主義的な意図を隠そうともしない人物に、多額の資金を提供することはかなりありそうだ。

　そこで疑問が生じる。なぜ億万長者たちはそのような人物を支持するのか。

■トランプ政権返り咲きの怖さ…