女性官僚が30代で酪農家に転身したわけは 一家5人、広島で事業

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大野晴香
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 農林水産省を辞め、のどかな田園地帯で5年前から牧場を経営している。

 田島あゆみさん(39)は就職活動をしていた2007~08年ごろ、物価高に見舞われた。「インスタントラーメンもすごく高くなった」。下宿生だった田島さんは生活費を切り詰め、輸入に頼るリスクを身をもって知った。問題解決のために何かできないかと、農水省に入った。

 「安定した食糧生産を実現するには、農業を『もうかる仕事』にし、機械化を進めて大規模生産する」。そんな考え方が変わったのは、13年に鹿児島県庁へ出向したとき。

「安定した生産=大規模生産」の考え一転

 現場で接した農家は大規模じ…

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