鍵山優真は「絶望していない」 新王者追い越すため、見据える道筋は

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藤野隆晃
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 その銀メダルには、手応えと課題が詰まっていた。

 フィギュアスケート男子の鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)は3月、世界選手権に2年ぶりに出場し、2位に入った。

 「よく、ここまで技術と自信を取り戻せた」

 昨季は左足首のけがで、ほとんどの試合を欠場。無理を押して出場した12月の全日本選手権は8位に沈んだ。

 復活を期した今シーズン。目標は「世界選手権に出られたらいい」だった。だから、銀メダル獲得は本人としても驚きだった。

 予想を上回る成績を支えたのは、滑りの美しさだ。

 フリーは3位だったが、「ステップシークエンス」に関しては9人中5人のジャッジが5点満点をつけた。表現力などを評価する「演技構成点」は93・61点で、24選手のうち、芸術的な滑りに定評があるジェイソン・ブラウン(米国)に次ぐ2番目の高得点だった。

 演技中盤のトリプルアクセル(3回転半)は転倒したものの、ミスを忘れさせるような演技で今季のフリー自己最高を更新する203・30点。演技後は総立ちの観客にたたえられた。

 ただ、頂点に届かなかったの…

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