EUの米IT締め付け新局面 「事前規制」に転換、独占待たず介入

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ブリュッセル=牛尾梓 サンフランシスコ=五十嵐大介
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 欧州連合(EU)当局による米IT大手の規制が新たな局面に入った。本格運用を始めたデジタル市場法(DMA)を順守していないとして、米IT大手3社への正式な調査を始めた。世界のデジタル規制を主導してきたEUの新法のゆくえは、日本の規制にも影響を与えうる。

 「EUは4億5千万人の消費者を抱え、米国よりも大きい世界最大の市場だ。市場がオープンであることは非常に重要だが、あくまでも条件付きだ」。IT大手3社への調査開始にあたり、EUのブルトン欧州委員(域内市場担当)は、そうクギを刺した。

 EU当局は3月初旬、DMAの本格運用を開始。その約2週間後の同月25日には、米アップルと米グーグルの親会社アルファベット、米メタ(旧フェイスブック)に対し、同法違反の疑いで正式な調査に入った。

新規制への対応「トレードオフ起きている」

 DMAは、自社サービスを優遇したり、有効な同意を得ずにターゲット広告のために個人データを収集したりすることを禁じている。3社は計5例で規制に反している疑いがあると判断された。

 アップルとアルファベットに…

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