最も「ジャンプ」らしい漫画家 鳥山明さん、読者の反応くみ取り成功

有料記事

聞き手・小原篤
[PR]

 「Dr.スランプ」「ドラゴンボール」を代表作に持ち、世界的にも人気を博した漫画家の鳥山明さんが3月、亡くなった。鳥山さんが漫画界にもたらした衝撃、革新とは。漫画研究を手がける京都精華大学教授の吉村和真さんに聞いた。

 アンケートを通じて読者とやり取りし、読者みんなが好きになる漫画を読者みんなと作っていく。そんな「少年ジャンプ」方式の一番の成功者、最も「ジャンプ」らしい漫画家が鳥山明さんかもしれない。

 代表作「ドラゴンボール」(1984~95年)は最初、「Dr.スランプ」(80~84年)の延長線上でファンタジーとギャグ色が強く、個性的な脇役たちの中で主人公の悟空が埋もれかけていた。読者の反応をくみ取り、悟空が強い敵と戦い成長していく格闘ものに変えて大成功した。物語の方向性にこだわらず絵を描くことに徹する職人気質と、卓越した画力が、それを可能にした。

 漫画史的には「Dr.スラン…

この記事は有料記事です。残り460文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら