裏金問題と政治家の責任 透明性確保の仕組み作りを 憲法学者が指摘

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聞き手 編集委員・豊秀一
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 自民党派閥による大規模で組織的な裏金づくりをめぐって、政治家の責任に焦点があたっている。そもそも、政治家が果たすべき責任とは何を意味するのだろうか。憲法学者の片桐直人さんに話を聞いた。

     ◇

 責任という概念は、あいまいで多義的です。日本人が責任を取らせるという時、首を取るといったペナルティーをイメージする方が多いと思います。議員であれば辞職を要求する。武士の切腹もその一つ。その人の何かを終わらせる、という感じで受け取られてきたように思います。

 ここでは、政治家の説明責任を中心に考えたいと思います。

 私たちは選挙を通じて議員を選びます。しかし、国民が、議会や国会を通じて、政治家に対して具体的な行動や戦略などを縛りつけるような決定をしているわけではありません。例えば、補助金を何につけるのかという決定は議会に委ねられています。つまり、大枠ではこんな政治をしてほしいけれどもあとは政治家にお任せします、という仕組みなのです。

■裏金問題の本質は透明性にあ…

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