能登に届け 伐採を逃れたソメイヨシノの下でチャリティーコンサート

平山亜理
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 京王線仙川駅(東京都調布市)改札口の目の前で2日夕、「仙川駅前桜からエール!」と題したチャリティーコンサートがあった。能登半島地震の被災地復興を支援しようと、プロの音楽家や学生たちが大正琴や弦楽四重奏を披露した。市民グループ「仙川出会いふれあいの会」の夜桜コンサート実行委員会が主催した。

 ライトに照らされて輝く桜の木の下に、集まったのは約200人。ショパンやモーツァルトなどの音色に耳を傾け、演奏が終わると「ブラボー」と拍手を送った。幹には「がんばれ能登半島!復興へとどけみんなの声」のポスターが貼られた。

 桜は24年前に伐採を免れたソメイヨシノ。駅前の地主が1941年、息子の誕生を祝って植えた。市は2000年、駅前にロータリーを建設するため、伐採を決めた。だが、1万4千人の反対署名が集まり、当時の市長が伐採を断念した。1本はその場に、もう1本はすぐ近くに移植され、生き延びた。

 演奏の最後には、ベルリン在住の日本人とドイツ人の音楽家たちが、ビゼーの「カルメン」などを熱演し、集まった人が拍手を送った。平山亜理

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