奈良・海龍王寺に白い「春の雪」 ユキヤナギ見ごろ 本尊特別開帳も
奈良市法華寺町の海龍王寺で、ヤナギのように垂れ下がった枝に無数の白い花をつけるユキヤナギが見ごろを迎えている。
石川重元住職によると、ユキヤナギは先代住職が50年ほど前に植えたもの。その後、境内の松の木が枯れて日が当たるようになり、大きく育ったという。寺は毎年春、この時期に本尊の十一面観音菩薩立像(かんのんぼさつりゅうぞう)(国重要文化財)を開帳しており、多くの参拝者が訪れる。
3月28日に写経のため寺を訪れたハンガリー人のリリ・イシュトバーンさん(30)は、奈良市内の高校に留学していた時のホストファミリーを訪ねて、父・ミクローシュさん(74)と来日中。「ハンガリーに桜はありますが、ユキヤナギは初めて」という。13年前の留学時には東日本大震災が発生し、桜が咲く前に帰国した。「今度こそ日本で桜を見たい」と話していた。
同寺の本尊特別開帳は4月7日まで。ユキヤナギもそのころまで見ごろという。期間中の拝観料は大人600円、中高生300円、小学生100円。(今井邦彦)
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- 【視点】
こんな句も。 こぼれねば花とはなれず雪やなぎ 加藤楸邨 小米花(こごめばな)の別名の通り、ユキヤナギ(雪やなぎ)はお米のような白い小花をたくさんつける。その小花がこぼれると、地面が真っ白に染まる。雪を思わせるそのこぼれるさまにこそ、風
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