能登半島地震3カ月 新年度スタート 桜も咲く

能登半島地震

長屋護 朝倉義統
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 県内の官庁や企業で1日、新年度が始まった。北陸新幹線が県内で開業して2週間あまり。新たな門出の春を迎えた人たちも。そして、今年も桜は咲く。福井では開花の知らせが届いた。

 3月16日の北陸新幹線開業後、並行在来線として運行を開始した第三セクター「ハピラインふくい」は1日、福井市の本社で入社式を行った。運行開始後、初の新入社員で、運輸職10人、鉄道技術職7人の計17人が臨み、小川俊昭社長から辞令交付を受けた。

 17人は5期生で、1~5期生は計105人になった。社員数は現在285人で、うちJR西日本からの出向が170人、県からが10人だが、開業後10年でJRからの出向は解消する計画だ。

 小川社長は訓示の冒頭、JR西の出向社員が売上金を着服し、3月下旬に処分を受けたことに触れ、「大変残念なことが起きた」として再発防止策の徹底に取り組んでいることを紹介。そのうえで「公共性、重要性の高い仕事であることを認識し、業務に励んでもらいたい」と話した。

 新入社員を代表し、芦原温泉駅への配属が決まった稲田瑠花さん(18)が決意を表明。多くの人を支える仕事をしたかったのが入社の動機だといい、「常に向上心を持ち、全力で仕事にのぞみます」と述べた。

 県庁では杉本達治知事が管理職約300人を対象に年度初めのあいさつを行い、「県民主役の県政」実現のため、2019年に決めた「クレド」(信条)の徹底を改めて求めた。「挑戦」「創意工夫」「協働」など5項目からなり、「新しいこと、オリジナリティーの高い仕事をして欲しい」と期待を示した。(長屋護)

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 能登半島地震で、石川、富山両県で最大約4万戸が停電し、復旧対応にあたった北陸電力富山市)には計107人が入社した。松田光司社長は、「今回の地震で再認識したと思うが、電気は生活、商業、産業を支える基礎で必須のエネルギー。安定供給は我々の使命と責任であることを肝に銘じていただきたい」と述べた。

 そして、「変革の時代『Change(チェンジ)』を『Chance(チャンス)』と捉え、社会に貢献し、新しい付加価値をつくり出す挑戦『challenge(チャレンジ)』の三つの『C』を発揮してください」と活躍を願った。(朝倉義統)

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能登半島地震

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