パリ五輪の決勝進出は「前提」 中島佑気ジョセフが強気になれるわけ

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構成・加藤秀彬
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 陸上男子400メートルの中島佑気ジョセフは東京・城西大付属城西高時代、全国高校総体(インターハイ)で準決勝止まりの選手だった。

 転機となったのが東洋大での練習だ。3年時にはオレゴン世界選手権の男子1600メートルリレーのメンバーに選ばれ、アジア記録の樹立に貢献した。

 飛躍の4年間を東洋大の梶原道明監督とともに振り返りつつ、新社会人として出場を目指すパリ五輪への思いを聞いた。

 ――中島選手の入学当初を振り返ってください。

 梶原 身長が190センチあって、足も長い。当時はまだ取り組んだことのない練習もあったので、スピードはこれからついていくと思いました。入学してすぐの時期はコロナの影響で大学が使えなかった。川沿いの60メートルぐらいの坂を走る練習から始めました。最初に取り組んだのが、ひざで力を逃がしてしまっていたフォームの修正。短い距離のダッシュを繰り返して直したのが、ジョセフにとってはよかったのかもしれません。

 中島 東洋大のレベルを考えると自分の実力はまだまだだったけど、自分の体の構造を理解し、ポテンシャルを見てもらえたのがうれしかったですね。今までできていかなかったところを直していく段階だったので、焦らずじっくり監督に見てもらえたのはプラスでした。

 ――多くの教え子がいるなかで、中島選手にはどんな特徴がありましたか?

 梶原 ジョセフは向上心があって、大して力がない時から高い目標を狙っていました。スプリンターってむちゃくちゃわがままなやつとか、『この野郎』って言いたくなるやつがいるんだけど、ジョセフは素直でやりやすかった。ごちゃごちゃ言うこともあったんだけど。

 中島 メニューがきついとき…

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