都内各地で入社式や入庁式 新しい街に新しい保育園も開園

上田学 中山由美 土舘聡一 松田果穂 本多由佳
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 1日、東京でも新年度が始まった。各地で新社会人を迎える式典があったほか、新しい街では新しい保育園が開園した。

 家庭用ミシン製造大手の株式会社ジャノメ(本社・東京都八王子市狭間町)ではこの日、入社式があった。真新しいスーツ姿に身を包んだ新卒の新入社員16人らを、咲き始めたばかりの桜の木々が迎えた。式典で斎藤真社長(69)は「すべての仕事には必ず意味があります。働き始めて不本意なことも多々ありますが、まずは行動してみて」とエール。新入社員の青井美徳さん(24)は「何事も明るく前向きに挑戦したい」と話した。

 東京五輪パラリンピック選手村を改修したマンション群「HARUMI FLAG(晴海フラッグ)」(中央区)近隣で1日に開園した「渋谷教育学園晴海西こども園」。幼稚園と保育園の両方の機能を備え、まずは保育園児を迎え入れた。1~5歳の約100人と保護者がゲームをしながら自己紹介した。元気いっぱいの神山碧泉(あおい)ちゃん(2)の母・恵理さん(35)は先週引っ越してきたばかり。「これから駅もできて便利になる」と期待する。

 晴海フラッグでは、私立の認可保育園「ポピンズナーサリー」が3カ所で開園。そばには区立晴海西小学校・中学校も開校した。1日時点で小学校は27学級820人程度、中学校は8学級220人程度の在籍を見込むという。晴海フラッグは、約13万4千平方メートルの敷地に分譲・賃貸の21棟があり、このほかに50階のタワーマンション2棟が建設中だ。2025年には約1万2千人が住む、計5632戸の巨大マンション群が誕生する。(上田学、中山由美、土舘聡一)

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 東京芸術劇場豊島区)であった入都式には、都の新入職員1905人のうち、約1700人が出席した。新型コロナウイルスの影響で、多数が対面で参加するのは2019年以来5年ぶりとなった。

 小池百合子知事は式辞で「いつも都民が第一の視点で、都政改革を実行し続けてまいりましょう」と述べた。新入職員を代表して辞令を受け取った横田一哲さん(23)は産業労働局に配属。「初日から同期と顔を合わせられてうれしい。支え合いながら、誠実に仕事をしたい」と笑顔を見せた。

 コロナ禍の入都式は、感染対策として20年度は中止。21~23年度は都庁内で開催したが、出席は代表の新入職員に限り、代表者以外はオンライン参加だった。

 東京文化会館台東区)では、高校や特別支援学校など都立学校教職員の入都式が開かれ、新任教諭ら約1200人が出席した。浜佳葉子教育長は「常に学び続ける意欲を持って、教職の道を確実に進んでいって。教職としての資質、能力を磨き、向上させ、社会の大きな期待に応える東京の教育を実現していきましょう」と呼びかけた。

 宣誓を述べた江戸川高の中村翠教諭(22)は「授業力も大事だが、生徒一人ひとりと向き合うことを意識し、生徒から信頼される教員になりたい」と話した。浜教育長から代表で辞令交付を受けた墨田特別支援学校の西村賢教諭(28)は、「精いっぱい頑張っていこうという思いが強くなった。生徒や保護者、教員同士などコミュニケーションを取ることを大事にしていきたい」と抱負を述べた。(松田果穂、本多由佳)

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