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　十勝平野北部・鹿追町や帯広市、音更町で町民らが参加して撮影された映画「おしゃべりな写真館」（藤嘉行監督）の全道公開が29日、札幌シネマフロンティアで始まり、出演した賀来千香子さんや藤監督らが舞台あいさつをした。

　物語は、100年近く続くという老舗写真館の経営者（橋爪功）が亡くなり、先に亡くなっていた娘（賀来千香子）の夫の写真家（中原丈雄）が東京から呼び戻されたことから始まる。この写真家が、写真館にかつて下宿していた京都出身の自然体験留学生のヒロイン（山木雪羽那）と偶然知り合い、ともに亡き妻や義父への思いをたどる。

　藤監督は「映画を作ろうと思ってから5年目、ようやくできあがった。こういう映画って今の時代作りづらい映画だと思います。十勝・鹿追の景色にほれて、たんたんとした静かな静かな映画を作りたいと思って作りました」と振り返った。賀来さんは「自分が先立って、後に残していく人への思いとか、生きていくことの感謝とかを感じながら、とても温かい映画だと思って作品に参加していました」と振り返った。

　撮影は、2022年7月から…