甲子園での再戦、内角攻めを徹底 報徳学園の今朝丸、完投でリベンジ

室田賢
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 (28日、第96回選抜高校野球大会準々決勝 報徳学園4―1大阪桐蔭)

 過去の自分を振り払うように、これでもかと打者の懐近くに投げ込んだ。報徳学園(兵庫)の今朝丸裕喜は「やられた分を取り返そうと、強い気持ちだった」。

 昨秋の近畿大会準々決勝。大阪桐蔭に七回途中で被安打10、4失点と打ち込まれて敗れた。「気持ちに余裕がなかった」と、逃げるような投球に終わった試合を振り返る。

 巡ってきた甲子園での再戦。データを参考にし、徹底的に相手打者の内角を突いた。体重を10キロ近く増やし、球威をさらに上げたという自負もある。

 六回2死三塁で4番ラマル・ギービン・ラタナヤケを迎え、「絶対に抑えてやる」とさらに気合を入れた。前回対戦で3安打を浴びた強打者に、4球連続で内角直球勝負。遊ゴロに打ちとり、大きくほえた。

 試合後、右腕は「リベンジを果たせた」と繰り返した。一冬を越え、因縁の相手に成長を見せつけた113球の完投劇だった。室田賢

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