マチ★アソビ春の開催見送り、実行委は活動終了 後藤田知事の方針で

能登智彦
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 徳島県後藤田正純知事が見直し方針を示したアニメを中心とした春と秋のイベント「マチ★アソビ」について、県は27日、時期が迫っている春の開催を見送ると発表した。秋についてもこれまでと同じ内容や規模で開催せず、企画運営を担う業者を新たに選ぶなどイベントを刷新する。

 発表によると、地元商店街やメディア、企業などで構成し、イベントを主催してきた「アニメまつり実行委員会」(事務局・県)は活動を終了。4月に新たな民間事業者を募り、「にぎわい創出」のための企画提案を求めるという。

 県は半年から1年かけて、「まつり」「イルミネーション」「自然」といった切り口で新たなイベントにしていくという。

 一方、人気があったアニメの催しの継続を念頭に、アニメ業界とパイプがある東京都の桶田大介弁護士を窓口にして業界へ協力を求めていく。年間総予算は9千万円を見込む。

 今回の見直しで、2009年に徳島市中心部で始まった「マチ★アソビ」は、場所や内容がいったん「白紙状態」となる。

 これまで声優のライブやコスプレなどが人気を集め、昨春は5月の2日間で延べ約4万3千人を集めた。だが、年間約8千万円(うち国の補助2分の1程度)を県が負担していたため、後藤田知事が「県の丸抱え。好ましくない」と批判。随意契約で企画運営が委託されていた最近の業者選定も疑問視していた。

 この日の記者会見で、村上耕司・県政策監補は「広域行政を担う県の立場を踏まえ、(徳島市中心部にとどまらない)にぎわい創出を全県下にもたらせるように制度設計したい」と説明。同席した桶田弁護士は「できる限りの協力をしていく」と述べた。(能登智彦)

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