日本にコーヒー伝えたカフェーパウリスタ 社長が語る喫茶ビジネス史

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聞き手・岡田玄
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 日常にすっかり溶け込んだ喫茶店も、かつては非日常の空間でした。100年以上前に開業したカフェの先駆け、東京・銀座のカフェーパウリスタの長谷川勝彦社長に、日本のカフェをめぐるビジネスの歴史を聞きました。

 カフェーパウリスタが東京・銀座に開店したのは1911年です。日本で最も古いカフェの一つと言えるでしょう。日本にコーヒーを宣伝しようと、「ブラジル移民の父」と呼ばれる実業家の水野龍(りょう)が始めました。

 水野はブラジル移民を働きかけ、自らも移住しました。その多くは、コーヒー農園で働きました。過剰生産となったコーヒー豆の一部を無償提供された水野は、日本にコーヒーの市場を開拓しようとしたのです。当時国内では、西洋化が進みながら、コーヒーが消費されていませんでした。彼には、同胞が汗を流して作ったコーヒーを、日本人に知ってほしいという思いもあったようです。

実は売り物あいまいなカフェ業態

 店はフランスのカフェーを手…

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