学校ルール「なぜ?」 子どもの手紙に「大人と考える場を」と教育長

岩堀滋
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 さいたま市の小学校に通う男女10人が2月下旬、教育委員会トップの教育長に手紙を書いた。理想的な学校像への思いを託した内容だ。手紙はその後竹居秀子市教育長の元に届いた。竹居氏は取材に「校則やルールについて大人と一緒に考えを深めるのが望ましい」とし、「何が出来るのか検討している」と述べた。

 手紙を竹居氏が読んだことは、本人が3月18日、定例会見で明らかにした。

 子どもたちからの手紙には、「なぜ鉛筆がよくてシャープペンシルがだめなのか」「ランドセルが重い。大きな物を持つ時はバッグにしたい」といった要望や不満が多く書かれていた。

 竹居氏は会見で、「子どもたちが現在のルールを考えるよい取り組みだ」と評価。「なぜルールがあるのかを、理由を含めてしっかりと考え、納得して守るのが理想。身近な大人と対話しながら考えを深めて、よりよい学校づくりに生かしてほしい」と語った。

 手紙の執筆は、昨年の県議選で子どもの模擬投票体験に取り組んだ市民団体「さいたまこども選挙実行委員会」が主催したワークショップでの催しだった。実行委の北浦宏幸さん(42)は竹居氏の対応について、「子どもの意見をしっかりと受け止め、何か動き出そうとしてくださっていることは画期的で、希望を感じる」と話した。

 一方、手紙には「授業参観で急に優しくなる先生がいる」などの課題も書かれていた。北浦さんは「こうした問題にも対処してほしい」と注文をつけた。今後、子どもたちに竹居氏の見解を伝えるという。岩堀滋

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