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第2回モンゴル「未踏の地」に到達 見つけたナチスの紋章とアメリカ製物資

 モンゴルの草原を国境へ向けて進む交易の大型トレーラーが、大海原に浮かぶ箱船のように遠くに見えた。

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 岡崎久弥さん(61)が率いる「日蒙共同学術調査団」に同行した記者(永井)は、2023年5月31日、国境の街エルデネツァガーンを出発し、さらに国境付近へと進んでいた。

【動画】3年かけて考案した「空白地帯」へたどり着くルート=岡崎久弥さん撮影

 目的地は「最後の空白域」の中心部。旧満州へ侵攻したソ連軍の主力「第6親衛戦車軍」が1945年8月8日に集結したその中心部を、調査団は「6TP」と呼んでいる。

 湿地や河川を避けるため、いったん国境ぎりぎりまで南下し、V字形に北東へ進んで6TPを目指すルートを調査団は選んだ。

 ほぼ全行程が国境警備隊の管…

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    クレ・カオル
    (フォトジャーナリスト)
    2024年4月30日19時48分 投稿
    【視点】

    興味深く読ませていただいています、歴史は繰り返すと言いますが、ロシアが撤退した後のウクライナ前線地域が、60年後になっていても無人地帯にならないように願う。そして未来の記者がドンバスを訪れて、戦時中では解明できない歴史を掘り出してくれるだろ

    …続きを読む