夏目漱石から門下生へ、書簡の原本見つかる なぜ愛知の化粧品店に?

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前川浩之
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 夏目漱石(1867~1916)が門下生の森田草平(1881~1949)に宛てた書簡の原本が、愛知県岡崎市の化粧品店で保存されていたことが分かった。21日、漱石の資料保管で知られる神奈川近代文学館横浜市)に寄贈された。漱石が文学者らを集めて開いた「木曜会」の案内の貼り紙と同じ紙の可能性があり、ピンクの色味など当時の味わいが分かる資料という。

 書簡は4枚で、つなげて額装されたサイズは縦約22センチ横約47センチ。1906(明治39)年10月9日の書簡で、森田の作品の出版に関する内容だ。書簡は「漱石全集」にも収められ、その存在は知られていたが、原本が改めて確認されたことになる。

「漱石先生」の手紙 なぜ岡崎に?

 地域の歴史や文化を研究する岡崎市の鈴木素夫さん(80)が、1921(大正10)年創業の化粧品店「みどりや」で資料を調べていた際に確認した。鈴木さんによると、店の初代の松井弘さんが、森田から直接もらったものという。

 松井さんは文学に関心があり…

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