感じたワクワクの夢舞台、目の不自由な高校生が選抜開会式を進行

岡田健
[PR]

 阪神甲子園球場兵庫県西宮市)で18日に開幕した第96回選抜高校野球大会の開会式で、県立岐阜北高校の新3年、古田桃香さん(17)が司会を務めた。生まれつきの弱視で、白い杖を使いながらグラウンドに立ち、堂々と式を進めた。「夢の舞台で楽しむことができました」

 式終盤の選手宣誓。出場32校の主将らが色とりどりの旗を持って本塁付近に集まった。司会の立ち位置にも近づいた。「それまでは選手のみなさんがボヤッとしか見えていなかった。迫力があって華やかでワクワクしました」。式が終わると感極まり、涙が止まらなくなった。

 昨夏の全国高校放送コンテスト朗読部門で優勝し、司会に選ばれた。アナウンス部門を制した長崎県立諫早高校の新3年、古賀美希さん(17)とともに務め、古田さんが後半を担当した。

 古田さんの左目はほとんど見えず、右の視力も弱い。本番ではマイクがあり自分の見える距離まで台本を顔に近づけられないので、アナウンスすべき内容をすべて暗記した。「私自身が多くの人に支えられて夢を実現しました。将来はハンデを抱えている方の力になれるような仕事をしたいです」岡田健

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら