十勝の治山技術官、能登半島の民有林被害を調査 ドローンなど使って

能登半島地震

松尾一郎
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 能登半島地震で被害を受けた民有の保安林について、林野庁北海道森林管理局は14日、現地に行った「山地災害対策緊急展開チーム」に参加した職員による報告会を開いた。民家に近い保安林で土砂崩れが起き、早急に倒木の処理やモルタルの吹きつけなど二次災害を防ぐための工事が急務な現場もあったことを紹介した。

 報告したのは、十勝西部森林管理署東大雪支署の大井諭史・総括治山技術官(43)。胆振東部地震で被害を受けた山林の現場も知る大井さんは今月4日から8日にかけて石川県入り。震度6強だった輪島市鳳至町などの保安林の土砂崩れ現場を、地元や他の森林管理局の職員とまわり、ドローンなどを使って調査した。また、調査結果を踏まえた工事発注書類の作成なども支援した。

 現在、現場の職員の間では、復旧工事を発注するために入札をしても、十分な応札があるかどうか心配されている。土木工事の需要が極端に高まる中、半島の遠隔地の現場も多く、トレーラーハウスなど作業員のための生活施設などを自前で用意する能力のある業者は限られているためだという。

 林野庁は国有林の森林管理が業務の中心だが、今回の地震被害を受けた国直轄の災害関連緊急治山事業に伴って、民有の保安林について現地調査をしている。(松尾一郎)

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能登半島地震

能登半島地震

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