コウノトリ観察記 渡良瀬遊水地のペア 10日から抱卵始める 

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根岸敦生

 栃木、群馬、埼玉、茨城の4県に広がる渡良瀬遊水地にすみついているコウノトリの「ひかる」(雄7歳)と「レイ」(雌4歳)のペアが、10日から抱卵を始めた。栃木県小山市は観察記録を関係機関に照会し、近く正式に抱卵状態になったことが発表される予定だ。無事に孵化(ふか)すれば、5年連続の自然繁殖となる。

 小山市下生井にある人工巣塔では10日、どちらかが常に巣塔の上に伏せて卵を温める姿が、朝から夕方まで観察された。

 IPPM―OWS(コウノトリの個体群管理に関する機関・施設間パネル)などの取り決めでは、1日7時間以上の観察で親鳥が巣を長く離れることがなくなり、巣の上に伏している状態が50%以上なら産卵、80%を超えれば本格的な抱卵に入ったと判断される。

 この日は空っ風が吹きすさび、晴れてはいても肌寒い気候。2羽はパートナーが卵を抱いて温めている間、交代で枯れ枝や草をくわえ、遊水地と巣塔をせわしく行き来していた。

 コウノトリが卵を産んだ気配…

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