住みよい地域社会や男女がともに参画する社会をつくるため、女性が中心となって活動に取り組む団体に贈られる「第18回女性いきいき大賞」（コープやまぐち主催、朝日新聞社など後援）の受賞9団体が決まり、山口県宇部市で7日に表彰式があった。最優秀賞（県知事賞）に、がんになった人同士で支え合うピアサポートなどに取り組む「ポポメリー」（藤本育栄代表、山口市）が選ばれた。

　学識経験者や行政、報道関係者らによる選考委員会が、応募した22団体の中から選んだ。

　ポポメリーは、看護師の藤本代表（53）が乳がんになり、悩みを打ち明けられる場があまりないことに気づいて、2020年に立ち上げたグループ。

　突然、がんを告知された時に抱く不安な気持ちなどを打ち明け、情報交換できる場をつくろうと、がん経験者が実際に会ったりオンラインでつないだりする座談会を開催。抗がん剤治療でウィッグが必要になった人に、治療を終えた人のものを無料で譲渡したり、がんに関する知識を広めたりする活動にも取り組み、「がんになっても前向きに自分らしく生きられる社会」をめざしている。

　表彰式で選考委員長の樋口紀子・梅光学院大学学長は授賞の理由について、「がん経験者の方が他の団体とつながりながら、しっかりと活動しておられる。山口県はがんの検診率が悪いが、こういった団体の活動で検診率がアップすればいい」と説明した。

　ほかの受賞団体は次の通り。団体名のあとは代表者（敬称略）と所在地。

　【優秀賞】朝日新聞社賞　MagMura∞=河村麻美（宇部市）▽yab山口朝日放送賞　特定非営利活動法人iCom=神代ちよみ（宇部市）▽山口新聞社賞　山口県災害看護研究会=網木政江（宇部市）

　【コープやまぐち奨励賞】「プレーパークを山口に」実行委員会=臼井裕貴子（山口市）▽長門手話友の会=植村明仁（長門市）

　【コープやまぐち組合員賞】ちびっこアートlabo=西翠（下関市）▽音声訳ボランティア小郡やまびこの会=長手幸江（山口市）▽虹の猫仲間＆山口ひかりTNR実行委員会=三浦恵美（光市）

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　最優秀賞、優秀賞などの団体の活動内容を後日、紹介します。（松下秀雄）