男女の賃金格差、大手80社の状況は 「見える化」進め改善めざす

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岡林佐和 中山美里 益田暢子
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 女性の賃金は、男性に比べてどの程度なのか。その格差の「見える化」を政府が企業に義務づけたことで、昨年から各社の情報開示が始まっている。格差を明らかにすることで、自社が抱える課題を見つめ直し、改善に向けて模索する動きが広がっている。(岡林佐和、中山美里、益田暢子)

 男性の賃金を100とすると、女性は70・9――。ファッションビルを運営する丸井グループの人事担当者は、はじき出したその数字にショックを受けたという。女性社員の育成に、10年以上力を入れてきた。「これだけ取り組んできたのに、けっこう差がある」

 公表の義務化に伴い、初めて算出した。この格差は何に起因するのか、それぞれの要因がどれくらい影響しているのか分析もした。

 まずは、管理職や管理職候補…

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    小室淑恵
    (株式会社ワーク・ライフバランス社長)
    2024年3月8日18時52分 投稿
    【視点】

    この記事を見てぎょっとして自社の男女の賃金格差の早期是正を強く指示した経営者がいたことだろう。就活中の女子学生は目を皿のようにしてみただろう。事実を見える化させることで社会に変革を促す素晴らしい記事だ。  記事の中で矢島洋子氏が「ホットジ

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男女格差が主要先進国で最下位の日本。この社会で生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。性別に関係なく平等に機会があり、だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダー〈社会的・文化的に作られた性差〉について、一緒に考えませんか。[もっと見る]