「小さな政府」訴えたヘイリー氏撤退 米大統領選はバラマキ合戦に?

有料記事アメリカ大統領選挙2024

ワシントン=榊原謙
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 11月の米大統領選に向けた共和党の候補者選びで、悪化が続く米財政の立て直しを訴えたヘイリー元国連大使が6日、撤退を表明した。民主党バイデン大統領と共和党のトランプ前大統領の再戦となる構図が固まったが、2人とも歳出拡大や減税を進めてきた経緯があり、今後の選挙戦も「バラマキ合戦」になりかねない。

 ヘイリー氏は、5日に15州であった共和党の指名候補争いの選挙で、トランプ氏に完敗。それでも6日の撤退演説で、「国の借金はやがて経済を押しつぶす。『小さな政府』は私たちの自由のためだけでなく、生存のためにも必要だ」と最後まで持論を訴えた。

 危機感の背景には、政府債務残高が近年急増し、34兆ドル(約5千兆円)を超えたことがある。国内総生産(GDP)比でみると2024年度は推計で99%と、トランプ、バイデン政権が続いた8年間で23ポイントも上昇した。コロナ禍があったため仕方がない側面もあるが、両政権とも財政再建に熱心だったとは言えない。

 トランプ政権は、共和党が伝…

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