違法盛り土、静岡県の行政代執行が難航 搬出先予定の市「拙速だ」

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青山祥子 林国広
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 静岡市葵区杉尾地区の山林に無許可で造成された盛り土について、静岡県行政代執行で運び出す作業が難航している。県は土砂を1月下旬に搬出し始める計画だったが、搬出先の民間残土処分場がある牧之原市が「拙速だ」などと難色を示したからだ。県は4日の県議会2月定例会で、土砂を公共事業の工事で使ったり、改めて搬出先を選び直したりする考えを示した。

 違法な盛り土の土量は約5・1万立方メートルで、県は昨年11月末に業者に代わって強制的に搬出する行政代執行に着手した。大雨や地震などで不安定になる恐れがある東側の約2万立方メートル分をすべて撤去する方針で、このうち約1万立方メートルを今月25日までに牧之原市内にある民間の残土処分場に運ぶ計画だった。

 しかし、牧之原市の杉本基久雄市長は1月29日の定例会見で、決定前に県から連絡がなかったとして「残土を早く撤去したい思いは分かるし、必要があれば協力する。ただ、拙速であり、しっかりとした手順で進めてもらいたかった」と述べた。

 1万立方メートルの土砂を計…

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