果肉たっぷりキウイ酒、いすみ市など開発 市内で販売

中野渉
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 千葉県いすみ市で栽培したキウイフルーツと芋焼酎を組み合わせた果肉たっぷりのリキュール「いすみキウイものがたり」の販売が始まった。生産者と酒販売店、行政などが協力して開発。衰退の危機にある同地域のキウイ農家を支えて過疎地域の再生をめざす。

 「いすみキウイものがたり」は、昨年11月に収穫された1個80グラム前後の小ぶりな出荷規格外品のキウイ約350キロを使用。茨城県の製造会社が果汁や果肉を芋焼酎とブレンドし、アルコール度数は5%で、約540本(1本720ミリリットル)が生産された。

 キウイ農家の一助に、とJAいすみなども加わってプロジェクトが発足した。2022年には、第1弾としてキウイを芋焼酎に漬け込んだアルコール度数14%のリキュール「いすみキウイ酒」を発売した。今回はその第2弾となる。

 市によると、いすみ市では1970年代から、飼料作物からの転換として県内で初めてキウイ栽培が始まった。最盛期には200人以上が30ヘクタール以上で生産していたが、全国的には後発で輸入品に押されるなどして生産量が激減した。現在は約10人が約1ヘクタールで年間2トン前後を出荷するにとどまっているという。市水産商工観光課の担当者は「果実がふんだんに入った『食べるお酒』。甘みや酸味を楽しんでほしい」と話す。

 2178円(税込み)。同市大原の酒店「酒ラッキー」(0470・62・8885)で販売している。中野渉

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