地球の営みと人間の営みと 地質学スケールの時間を感じるとき

有料記事序破急

論説委員・黒沢大陸=科学社説担当
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 災害は、日常生活とはかけ離れた地質学スケールの時間を痛感させる。

 能登半島地震で、半島北部の海岸が大きく隆起した。最大4メートルにも達し、港の機能も損ねた。だが、地震での隆起は珍しいことではない。南海トラフで起きてきた地震でも、関東大震災を起こした相模トラフの地震でも起きている。

 能登半島は、隆起を繰り返して陸地が広がってきた。海底だった平らな部分が階段状の地形となった海成段丘が、数千年規模の地質学的な事件の証人だ。

 地震も火山噴火も長い年月に…

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