原宿で美容師をしながら、国内外のヘアコンテストの審査員なども務める鳥羽直泰さん(52)は、美容師になってすぐ、ロンドンに「美容師留学」しました。高校時代の英語は「赤点」。文字どおり「予習なし」で英国に飛び立った鳥羽さんはいま、仕事の幅を手にしたと感じていると言います。どう英語に向き合ったのでしょうか。
――英国に留学することになったきっかけを教えてください。
東京都内の美容学校を卒業後、美容室でアシスタントとして働いていた時、当時の店長に勧められて東京で催されたヴィダルサスーンのコンテストに出ました。海外から来たクリエーティブチームのヘアショーを目の前で見て、「かっこいい。こんな世界があるんだ」と思いました。
ちょうどその頃、このまま東京で想像できる美容師としてのキャリアを積んでいっていいものか、もやもやした思いもあったように思います。
コンテストの際、サスーン氏(英国生まれのヘアドレッサー。故人)が設立した学校「ヴィダル・サスーン・アカデミー」がロンドンにあることを知りました。サスーン氏は1960年代、はさみによるヘアカットを体系化した人。「世界で一番有名な美容師のカットがどんなものなのか知りたい」と思い、約半年後、このアカデミーに留学しました。21歳の時です。
到着の入国審査でまずパニック
――当時の英語力はどの程度だったのでしょうか。
ゼロです。高校の英語の点数…
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