「電気は夜安い」は昔の話? 「昼シフト」で光熱費を3分の1にした

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小宮山亮磨 編集委員・石井徹

 「電気は夜が安い」という常識が変わりつつある。太陽光発電を中心に再生可能エネルギーの導入が進んだためだ。電力の「昼シフト」は、大手電力よりも新電力が熱心だ。再エネ活用を促す温暖化対策になるだけでなく、消費者も恩恵を受けられる場合がある。

 千葉県船橋市のインスタグラマーのなあたン(40)は、自身の体験を元にした節電術や暮らし方のヒントを発信している。現在のフォロワーは7・8万人で熱心なファンも多い。

スマホに毎日届く「でんき予報」

 スマホには毎夕、契約する新電力「Looop」から翌日の「でんき予報」が届く。同社が電気を仕入れる日本卸電力取引所(JEPX)の市場価格などを元に、30分ごとの電気料金が示されている。市場価格は需給バランスで変わるので、電気が余れば下がり、逼迫(ひっぱく)すれば上がる。時間ごとの料金を比較して、いつ電気を使うのかを考える。

 なあたンの1日は、午前6時…

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    蟹江憲史
    (慶應義塾大学大学院教授)
    2024年4月1日10時39分 投稿
    【視点】

     今や電力は工夫次第で安くなる、ということを消費者が持つことが大事だ。個人で出来ることもたくさんあるが、多くの人はそこまで工夫しきれないだろう。そこに介入しうるのがデジタル化だ。最も安い時に電気を買って貯め、使えるときに使う。売れるのであれ

    …続きを読む