OMFの首席客演指揮者に沖澤のどかさん 小澤征爾さんが生前に指名

佐藤仁彦
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 長野県松本市で8月に開幕する音楽祭「セイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)」の実行委員会は22日、22年のOMFに出演した沖澤のどかさん(36)をOMF首席客演指揮者に選んだと発表した。6日に亡くなった総監督の小澤征爾さんが生前に指名したといい、今年の公演でもタクトを振る。

 実行委によると、1992年に始まったOMFの前身「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」の時代から毎年、世界各地の著名な指揮者が招かれ、小澤さんが率いる「サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)」と共演してきたが、「首席」の指名は初めて。今後は沖澤さんと「継続してSKOとの関係を築いていく」という。

 沖澤さんは青森県三沢市出身の若手指揮者で、ドイツベルリン在住。2019年、仏ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝し、23年4月から京都市交響楽団の常任指揮者を務める。

 沖澤さんが松本市でSKOを初指揮したのは22年のOMFオペラ「フィガロの結婚」。実行委によると、この時の様子を見守った小澤さんが沖澤さんの才能を高く評価し、SKOのメンバーで構成するSKOアドバイザリー委員会と相談を重ねていたという。

 今年のOMFは、8月9日~9月4日。沖澤さんは8月10、11日のオーケストラコンサートや25日のオペラなどを指揮する。また、16、17日と21、22日のオーケストラコンサートでは、米ボストン交響楽団で音楽監督を務めるアンドリス・ネルソンス氏がブラームスの交響曲を指揮する。

 実行委は小澤総監督が生前に残した「22年に沖澤さんとアンドリスと出会えたことは僕にとって、非常に幸運な、素晴らしい出来事でした。2人がSKOと創る音楽をリハーサルや本番で全身に浴びながら、僕は何度も若い時に感じていた冒険の始まりのような、胸の高鳴りを思い出しました。新しい時代に向けて、大きな一歩を踏み出す今年のフェスティバルを、松本を、僕は心から楽しみにしています」とのコメントを発表した。

 チケットは6月8日午前10時に一斉発売される。問い合わせは、実行委(0263・39・0001)へ。佐藤仁彦

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