「友達」と駆け抜けた2990日 まちゃりん、笑顔でアイドル卒業

アイドル道

小松隆次郎
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 アイドルグループAKB48初の外国人メンバーとして活躍した馬嘉伶(まちゃりん、27)の卒業公演が20日夜、東京・秋葉原で開かれた。台湾から来日して8年。その日々を支え合ってきたメンバーに囲まれながら、アイドルとして最後のステージに上がった。

 AKB48劇場のロビーには卒業を祝うスタンドフラワーが並び、開演前から熱気に包まれた。公演の幕が開くと、まちゃりんは仲間のメンバーとともに歌って踊り、笑顔でファンの声援に応えた。

 本編終了後、アンコールを受けてAKB48の代表曲『ヘビーローテーション』を一人で歌った。

 その後の卒業セレモニーでは、淡いピンク色のドレス姿に。披露したのは「私の宝物」という楽曲『友達ができた』。その歌詞には、夢をかなえるために海を渡り、異国の地でグループに溶け込んでいくまちゃりんの姿が描かれている。

 《言葉が通じなくて もどかしい時もあった それでも故郷に帰ろうと思わなかった》

 間奏中、これまでのアイドル生活を振り返り、涙で声を詰まらせながら言葉をつないだ。

 「8年前、この世界に一人で飛びこんだけど、今は一人じゃない」

 最後のあいさつ。「あずき」と呼ぶ自身のファンに感謝の気持ちを伝えた。

 「アイドルになってよかった」

 「『あずき』のことが大好きだよ」

 終演後、約250人の観客一人ひとりを見送ったまちゃりん。今後は「真楪伶」と漢字を変えた名前で、東京を拠点に芸能活動を継続する。舞台やキャラクターデザイン、服のリメイクにも挑戦するという。(小松隆次郎)

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