最年長記録更新のレジェンドはW杯の主役、海外メディアも熱視線

畑中謙一郎
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 18日に閉幕したノルディックスキー・ジャンプのワールドカップ(W杯)札幌大会で、51歳の葛西紀明選手(土屋ホーム)は自身が持つW杯個人の最多出場記録を「571」に伸ばし、最年長記録も塗り替えた。W杯の舞台に復帰したレジェンドは、まさに大会の主役だった。

 「たくさんの方に応援して頂き、海外の選手たちも再会を喜んでくれた。すごい3日間だった」。葛西選手は肩の荷が下りたように振り返った。W杯出場は4季ぶり。W杯の下部大会であるコンチネンタル杯で結果を出し、自力で出場権を勝ち取った。

 注目度はうなぎ登りだった。大会の公式ポスターは葛西選手の写真が大写しで使われた。国際スキー連盟も連日、51歳の奮闘を公式SNSで速報した。海外選手や海外メディアからの人気も絶大で、連日、記念撮影やサインを求められた。

 ジャンプでは苦しんだ。17日の第19戦は30位、18日の第20戦は43位に終わった。「重圧がすごかった。本当はもっといいジャンプを見せたかった」と悔しさをにじませた。

 ただ、W杯出場が新たなモチベーションになったのは間違いない。「一線級の選手のジャンプを見て、自分の課題も見えてきた。まだまだ飛び続けますよ」ときっぱり。「食事制限を続けてきたので、今はラーメンが食べたい」と笑顔で会場を後にした。(畑中謙一郎)

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