51歳の「レジェンド」葛西 自身が持つW杯の最多出場記録を更新へ

畑中謙一郎
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 ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子は16日、札幌市大倉山ジャンプ競技場(ヒルサイズ=HS137メートル)で個人第19戦の予選が行われ、51歳の葛西紀明土屋ホーム)は106メートルにとどまったが、45位に入り、17日の本戦出場(50位以内)を決めた。W杯出場は4シーズンぶりで、自身が持つ個人最多出場記録を「570」に更新する。葛西のほか、今季のW杯ランキング3位の小林陵侑(チームROY)ら日本勢7人も本戦出場を決めた。

自力で開いたW杯への道

 予選通過を確認した葛西は甲高い声を張り上げた。「危ねえー。プレッシャーがすごかった」

 予選は一本勝負。追い風にたたかれて失敗ジャンプだったが、出場55人中45位で辛くも本戦出場をつかんだ。「周囲に期待され、50代でW杯に戻れる。これほどうれしいことはない」。史上最多、W杯通算570試合を決めた喜びをかみしめた。

 昨年大会の苦い思い出がある。体調不良者が出たため、大会前日に急きょ予選出場が決まった。「『爆食』で体重が増え、完全な調整不足だった」。51位で予選落ちを喫した。

 今季は下部大会のコンチネンタル杯で結果を出し、自力でW杯への道を開いた。本戦での目標は「30位以内に入ってW杯ポイントを獲得する。そして、遠征メンバーに入る」。レジェンドはまだまだ貪欲(どんよく)だ。(畑中謙一郎)

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