埼玉県営公園での水着撮影会 現場で聴いた、ルール作りめぐる見方

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小林未来 山田暢史
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 埼玉県営公園のプールで民間事業者が開く水着撮影会について、県公園緑地協会が2月下旬~3月上旬の公表を目指し、新しいルールづくりを進めている。1月24日には、有識者らによる検討会が「乳首や性器が露出する可能性のある水着やポーズ」や18歳未満のモデルの参加を認めないなどとする提言案を公表。県民への意見公募を始めた。

 水着撮影会の参加者や関係者は、撮影ルールについてどう考えるのか。また、現場ではどんなことが行われているのか。昨年9月、主催者の許可を得て、川越水上公園(川越市)で開かれたイベントを取材した。

 ルールを作ることになったきっかけは昨年6月。しらこばと水上公園(越谷市)でルールに反した「過激な撮影」があったとして、協会が、プールがある3県営公園での開催中止を一律に要請したことだ。

 その後ルールが同公園にしかないことが分かり、一部事業者への要請を撤回。統一ルールを作ることを決め、有識者らの検討会に「表現の自由」「公共の福祉」などを踏まえた提言を出してもらうことにした。

 検討会は昨年9月に設立。法学者や女性支援団体関係者、イベントの「主催団体関係者」「出演関係者」らにヒアリングをし、事業者の意見も集めた。

 その結果、水着撮影会について、公の施設は正当な理由なく利用申請を拒むことはできないことや、「性の商品化」「県営公園で開くべきではない」との意見もあることなども踏まえ、慎重に検討したという。素案では、一律中止要請などに主催者やモデルらには「撮影会への差別や偏見だとの強い反発があった」ことにも触れている。

 記者が水着撮影会を取材したのは、夏のプール営業がすでに終了していた昨年9月中旬。

 白い幕で覆われた入り口から…

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