TDK子会社の北上工場で新製造棟が竣工 約400人の雇用創出予定

小泉浩樹
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 TDKエレクトロニクスファクトリーズ(秋田県由利本荘市)の北上工場(岩手県北上市)で25日、新製造棟の竣工(しゅんこう)式が行われた。稼働すると、主力商品で電気自動車などに使われる電子部品「積層セラミックコンデンサー」の増産が可能になる。雇用も含めて、地域経済に好影響を与えそうだ。

 竣工式には、親会社である電子部品大手TDKの幹部や行政関係者など約100人が集まった。

 同社によると、全世界の電気自動車で使われる高品質の積層セラミックコンデンサーの3割から4割のシェアを同社が占めているという。TDKの斎藤昇社長は、「世界中の自動車ブランドで、すでに多数採用されており、その多くがこの北上工場で生産された製品だ。地域の発展とともに、世界の産業を支える中核を目指す」と述べた。

 新製造棟の稼働は4月を目指しており、全ての設備が稼働すると生産能力が既存の約2倍まで増える見込み。稼働に向けて人材確保を進めており、2024年度は約80人を新卒採用するなど、23~24年度で計約180人を確保した。25年度以降も、設備の稼働状況に応じてさらに200人超の採用をする方針だ。同社の生嶋太郎執行役員は、人材確保策として新しい寮を2棟造る考えを明らかにし、「様々な地域の方にここに住んでもらえるよう、準備をしている」と話した。小泉浩樹

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