イチゴを酢飯で巻きながら 高齢化の村に寄り添う食堂が50周年
奈良県御杖村の村山村開発センターの食堂「にし川」は、1973年の開業から昨年で50周年を迎えた。西川チズ子さん(87)と、娘の盛岡えり子さん(62)、英成(ひでなり)さん(60)夫妻の親子2代にわたって、村の食を支え続けている。
チズ子さんはおよそ60年前、旧村役場の前で夫の智久さん(91)とうどん屋を営んでいた。うどんを手打ちし、役場に出前を届ける忙しい毎日だったが、いったん店を閉じ三重県に引っ越した。
それからしばらくして、同センターが開業することになり、「食堂をやって欲しい」と声がかかった。「しんどいから」とチズ子さんは後ろ向きだったが、地元に帰りたいという智久さんの気持ちをくみ、再び村へ。
そこでは寝る間もないほどの日々が待っていた。
開業当時のセンターは、保養…
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- 【視点】
高齢化や過疎化が進んでいる地域に住み続けるためには、住民の力、具体的には住民同士の支え合いが欠かせない状況になっている。高齢化率が約60%に達している御杖村(みつえむら)のような地域には、支え合おうと言われても、いきなりできるはずもないと思
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