南極の美しさも過酷さも 自然にわき出る言葉で、光景が浮かぶ文章を

有料記事新聞記者の文章術

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南極・北極専門記者 中山由美

 生き生きした文章を書きたい。でも、きれいな言葉を並べても、しっくりしない――。そんな悩みを抱えたことはないでしょうか。いいんです。きれいな文章を書こうと思わなくても。見たまま、感じたままを自分の言葉で表現してみませんか?

 「記者なら、美しい文章を書くのは得意でしょ?」と言われることがありますが、答えは「ノー」。記事は簡潔に、美辞麗句どころか修飾語は省いて、正確・客観的にと心がけています。文学的な美しさなどほど遠いもの。でも、余計なものを削って短くしていけば、わかりやすい文章に近づくことができます。

 取材したたくさんの情報をいっぱい詰め込みたい、あれもこれもと欲張ると、できあがるのはぎゅうぎゅう詰めの幕の内弁当。「メインディッシュはどれ?」という有り様です。情報量が多過ぎると、読む方はかえって何が一番のポイントかわかりにくくなってしまいます。削るのは惜しいけれど、枝葉をそぎ落として重要な点に絞ることが大切。歯切れのいい文章にもなっていきます。

文末に取り上げた文章へのリンクがあります

 自分の記録ではなく「誰かに…

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