脱毛サロンの倒産、過去最多に 大手でも契約トラブル急増の業界事情

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寺田実穂子 大村美香

 全国に展開していた脱毛サロン「銀座カラー」の運営会社が破産手続きに入ったことが16日、分かった。約10万人とされる債権者の多くは利用客とみられる。脱毛サロンをめぐる消費者トラブルは急増している。何が起きているのか。

 帝国データバンクによると、銀座カラーは有名タレントを起用した広告で知名度を高め顧客を獲得し、全国に約50店舗を構えた2020年4月期には年収入高約125億6千万円を計上していた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で利用者が減り、業績が悪化。店舗の統廃合をすすめて収益改善に努めたが、スタッフの退職も相次ぎ、運営が困難となった。直近では約30店舗になっていた。

 債権者は10万人を超える見込みで、脱毛サロンでは過去最大規模。広告や口コミサイトなどで上位を占めることで、「大手」として安心して契約をした客が多かった可能性があるという。

 銀座カラーは女性専用の全身脱毛サロン。サイトなどによると、過去には約30万円で2年間脱毛し放題をうたうプランなどがあったが、直近のプランには、顔も含む全身脱毛6回が8万4千円(当日契約の割引適用価格)などがあった。

 あるエステ業界関係者は銀座カラーについて、「以前は、『永久保証』と表示して、脱毛効果が永続的だったり、もし生えてきたらいつでも対応してもらえたりと感じさせるような問題がある広告を出していた」と話す。一方で、今年に入ってからはそうした広告が目立たなくなり、店舗の統合を進めていて、経営状態が厳しいのではないかとみていたという。

高まるニーズの陰で

 脱毛エステに関する若者の関…

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