「もう1人保育士を!」訴えた2年の活動に区切り 広がった共感の輪

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浦島千佳
【動画】配置基準の引き上げを求め約900人が名古屋市内をパレードした=浦島千佳撮影
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 保育士の配置基準の改善を求めてきた愛知県内の保護者や保育士の団体が、2年間の活動に区切りをつけることになった。メリハリをつけるためにもともとその考えだったというが、基準の引き上げには至っておらず、今後もそれぞれが声を上げ続けるという。

「一人ひとりとじっくり関わりたいのに余裕がない」

 県内外の保育士や保護者ら約900人が11月19日に集まり、配置基準の改善を求めて名古屋市内の繁華街をパレードした。

 主催したのは「子どもたちにもう1人保育士を!実行委員会」。いまの国の最低基準では、0歳児3人、1・2歳児6人、3歳児20人、4・5歳児30人に対し、保育士1人を配置することになっている。これでは十分に目が行き届かず、安全や豊かな育ちが守られない恐れがあると訴えている。

 実行委は昨年1月、コロナ下…

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    本田由紀
    (東京大学大学院教育学研究科教授)
    2023年12月5日7時55分 投稿
    【視点】

    世界と比べても保育士ひとりが多数の年長児をみなければならない日本の配置基準が、保育士の過重負担と、生命の危険にもつながりかねない保育の質低下を招いている。 配置基準を決めているのは「おんな子ども」のことには関心が薄い政府である。 この問題に

    …続きを読む