「今日しんどい」体調伝えるアプリ 発達障害の大学生が自分で開発

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前川浩之
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 今日はしんどいよ、がんばるけどうまくいかなそう――。発達障害の人たちが抱えるこんな体調について、周りに伝えられるスマートフォンのアプリを愛知県の大学生が開発した。自身も「高機能自閉症」があり、自分の体調の伝え方に苦労してきたという。助け合える社会になればとの思いを込めている。

 開発したのは、立命館大学の森本陽加里(ひかり)さん(21)=休学中。「見通しが立たない状況」が苦手な発達障害があり、例えば「何時の電車に乗って、次はどこで何をする」ところまで事前に分かっていないと不安が募り、どうしたらいいか分からなくなるという。

 小学生のとき、発達障害の診断を受け、小中で不登校を経験した。努力して登校しているのに、周りからは体調が悪く見えないところがつらかった。進学した名城大付属高校(名古屋市)の「探求」の授業でアプリの原型を考案。そのアイデアを具現化した。

 アプリでは朝晩の毎日2回、「あなたの疲れ度どれぐらい?」と質問が出る。「楽しい」「逃げ出したい」といった感情を表す顔マークをいくつか選択すると、プログラムが自動で数値化する。「そろそろ休んだ方がいいんじゃない?」と休息を促すメッセージが出たり、学校の担任や保護者らに体調悪化のアラートの通知が届いたりする。言語化しにくい体調が周りに伝わり、「SOSを出し、限界になる前に状況をおさえる」ことが目標だ。

 愛知県内の高校で試作版アプ…

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